中性脂肪を落とすためにしていくこと

2025/9/12

健康診断で良く耳にする「中性脂肪」数値が高いと「生活習慣病のリスクが上がる」と言われ、改善を指摘される方も多く当店にいらっしゃいます。では中性脂肪とはなんなのか？どうすれば下げることができるのかを書いていきます。

中性脂肪とは？

食事から摂った余分な糖質や脂質が肝臓で合成され中性脂肪として体内に蓄えられていきます。ただし必要以上に貯まってくると、内臓脂肪として蓄積されていきます。血液中の中性脂肪が高い状態が続くと、血管の内側に脂肪が沈着しやすくなり、動脈硬化や心疾患、脳卒中などのリスクを高めます。また内臓のまわりに脂肪がつきやすくなり、いわゆる「内臓脂肪型肥満」にもつながります。見た目だけでなく健康に直結するため、数値としての中性脂肪の管理は非常に大切です。中性脂肪が増える主な原因は、糖質や脂質の過剰摂取、アルコールの飲みすぎ、運動不足、不規則な生活習慣などです。特に現代の生活では、デスクワーク中心で体を動かす機会が減り、夜遅くまで食事や飲酒をする人が多いため、中性脂肪が高めの方は少なくありません。中性脂肪はゼロにすればいいというものでもありません。体を動かすための重要なエネルギー源であり、適度な量は生命維持に欠かせないものです。大切なのは「溜めすぎず、必要に応じて燃やせる状態を保つこと」です。そのためには、食事・運動・生活習慣を整えて、ちょうどよいバランスで中性脂肪をコントロールしていくことが求められます。

中性脂肪を落とすポイント

食事の工夫で「摂りすぎ」を防ぐ

糖質の摂りすぎに注意

白米や白いパン、麺類など精製された炭水化物は血糖値を急激に上げやすく、インスリンの分泌を増やして中性脂肪の合成を促してしまいます。そこで、玄米や雑穀米、全粒粉のパン、そばといった血糖値が上がりにくい低GI食品を選ぶことが効果的です。また、主食の量を「茶碗に軽く1杯」に調整するだけでも、1日の糖質摂取を自然に抑えることができます。

間食や甘い飲み物

間食や甘い飲み物のコントロールも大切です。砂糖を多く含むジュースや菓子パン、お菓子類は、食事とは別に血糖値を乱高下させ、中性脂肪を増やす原因になりやすい食品です。どうしても間食が必要なときは、ナッツ類や無糖ヨーグルト、ゆで卵、チーズなど、タンパク質や良質な脂質を含む食品に置き換えると、満腹感も得られやすく中性脂肪の増加を防げます。

食べる順番

野菜や海藻、きのこ類など食物繊維を先に摂ることで血糖値の上昇をゆるやかにし、余分な脂肪合成を抑える効果が期待できます。そのあとにタンパク質を摂り、最後に炭水化物を食べる「ベジファースト・プロテインセカンド」の食べ方は、実践しやすい工夫のひとつです。

飲酒の習慣

飲酒習慣にも注意が必要です。アルコールは肝臓で代謝される際に中性脂肪を合成しやすく、特にビールや日本酒など糖質を含むお酒は直接的に中性脂肪を増やします。完全にやめる必要はありませんが、週に数日は休肝日を設ける、蒸留酒（焼酎やウイスキーなど）を選ぶ、飲む量を控えるといった工夫で、中性脂肪の蓄積を防ぐことができます。

運動で「燃焼力」を高める

中性脂肪を効率よく落とすためには、「摂取を抑える」だけではなく、体が持っているエネルギー消費の仕組みを高めることも大切です。つまり、基礎代謝や運動による消費カロリーを増やし、脂肪をエネルギーとして使いやすい体質にしていく必要があります。
まず行うべきは、筋肉量の維持・向上です。筋肉は安静時にもエネルギーを消費する「代謝組織」ですので、筋肉量が多い人ほど1日の総消費エネルギーも大きくなる傾向にあります。特に大きな筋肉（脚・背中・胸など）をしっかり鍛えることで、全身の代謝を底上げできます。スクワットやデッドリフト、ベンチプレスなどの多関節運動は効率よく筋肉を増やし、結果的に脂肪燃焼のスピードを高める効果が期待できます。
また、有酸素運動を組み合わせることも重要です。ランニングやサイクリング、ウォーキングなどは直接的に脂肪をエネルギー源として利用する運動であり、筋トレと組み合わせることで燃焼効率がさらに上がります。例えば筋トレで筋肉を刺激した後に有酸素運動を行うと、脂肪が優先的に使われやすくなるといわれています。

生活習慣を整えて「脂肪燃焼スイッチ」をONにする

中性脂肪を効率よく落とすためには、トレーニングや食事管理だけではなく、日々の生活習慣を整えることが欠かせません。体には「脂肪をためやすいモード」と「脂肪を燃やしやすいモード」が存在し、その切り替えは生活リズムやホルモンバランスに大きく影響を受けています。言い換えれば、生活習慣を整えることは、脂肪燃焼スイッチを自然にONにするための土台づくりです。
まず大切なのは睡眠です。睡眠不足が続くと、食欲を増進させるホルモンが増え、逆に食欲を抑えるホルモンが減少します。その結果、必要以上に食べてしまい、中性脂肪の増加につながりやすくなります。睡眠中には成長ホルモンが分泌され、脂肪分解や筋肉の修復・成長を助けています。質の良い睡眠を確保することは、脂肪燃焼のスイッチを入れるうえで欠かせない要素です。

食事のリズム

次は食事のリズムです。朝食を抜いてしまうと代謝が下がり、体は「省エネモード」に入ってしまいます。朝にバランスの取れた食事を摂ることで、体内時計が整って、エネルギー消費のリズムもスムーズにスタートします。逆に夜遅い時間の食事は、脂肪をため込みやすいインスリンの分泌が高まりやすいため、中性脂肪の増加を招きます。つまり「朝しっかり、夜は控えめ」というシンプルな習慣が、燃焼スイッチをONにするカギになります。

ストレスケアも大切

日常のストレス管理も見逃せません。ストレスを受けると分泌されるコルチゾールというホルモンは、脂肪を蓄積しやすくする働きがあります。適度な運動や趣味の時間、リラックスできる習慣を持つことは、心の健康だけでなく、代謝を整える意味でも重要です。
そして忘れてはいけないのがこまめな水分補給。体内の代謝反応には水が不可欠であり、水分が不足すると脂肪の分解やエネルギー代謝も滞ってしまいます。特に朝起きた直後や運動前後の水分補給は、体を目覚めさせ、代謝を高めるスイッチを押してくれる大切な習慣です。
このように、睡眠・食事・ストレス・水分といった生活習慣を見直すことは、特別な努力をしなくても自然と脂肪を燃やしやすい体を作るためのベースになります。まさに「生活習慣を整えること＝脂肪燃焼スイッチをONにすること」と言えるのです。

まとめ

中性脂肪を落とすには、特別なことをするよりも「食事」「運動」「生活リズム」をバランスよく整えることがいちばんの近道です。「糖質や脂質の質を意識した食事」や「有酸素運動と筋トレの組み合わせ」「規則正しい生活習慣」これらを継続していくことで、体は自然と脂肪を燃やしやすくなり、健康的な数値近づいていきます。aLLパーソナルジム清澄白河では、中性脂肪を下げたい方に向けた食事アドバイスや運動メニューもご提案していきます。