トレーニングの成果を決める大きな要素の一つが「筋肉の収縮」です。
実は「筋肉は収縮することしかできない」のです。【関節を動かす・姿勢を保つ、ジャンプする】といった私たちが行う動作はこの「筋肉の収縮」が組み合わさって生まれています。つまり一見同じ動きでも、どんな収縮がメインかによって、得られる効果は全く異なります。
筋肉の収縮とは?
筋肉の役割は「収縮して力を発揮すること」です。
筋肉は伸びることはできず、自ら縮むことしかできません。
腕を曲げるときも、脚を伸ばすときも、実際には筋肉が収縮して骨を引っ張り、関節を動かしています。
筋肉の中では、「アクチン」と「ミオシン」という2種類のたんぱく質が、
歯車のようにかみ合いながら滑り込むように動くことで、筋肉全体が縮んでいます。
筋肉の3つの収縮とその特徴
短縮性筋収縮(コンセントリック筋収縮)

筋肉が短くなりながら力を発揮するタイプの収縮です。例えばダンベルを持ち上げるときの上げる動作や、スクワットで立ち上がる瞬間などがこれにあたります。このとき筋線維の中では、アクチンとミオシンが互いに滑り込むようにして距離を縮め、筋肉全体がギュッと短くなることで力を生み出しています。短縮性筋収縮は「動きを生み出す」ための収縮です。いわばエンジンのような役割です。運動を行う際にもっとも直接的に感じられる力の出し方です。
トレーニング効果としては、
・筋肉を大きくする(筋肥大)
・爆発的なパワーを発揮する
・筋力の基礎を作る
といった点に優れています。
一方で、短縮性筋収縮は動きの中で比較的コントロールしやすく、ケガのリスクも低めです。
筋トレ初心者や、フォームを習得したい方には最も取り入れやすい収縮です。
伸張性筋収縮(エキセントリック筋収縮)
伸張性筋収縮とは、筋肉が伸ばされながら力を発揮するタイプの収縮です。
ダンベルをゆっくり下ろす動作や、階段を下りるとき、ジャンプの着地で衝撃を受け止める瞬間がこれにあたります。
このとき筋肉は、外からかかる力に逆らいながら“ブレーキ”をかけるように働いています。
実際には短縮性筋収縮(コンセントリック筋収縮)よりも大きな力を発揮できるのが特徴で、
同じ重さでもコントロールしながら下ろすことで、筋線維により強い刺激を与えられます。
トレーニング効果としては、
・筋肉の引き締め(シェイプアップ)
・筋肉の耐久力アップ
・関節の安定性向上
・筋損傷によるリカバリー後の筋肥大促進
といった効果が期待できます。伸張性筋収縮(エキセントリック筋収縮)では筋線維の損傷が大きく、筋肉痛が起こりやすい傾向があります。
フォームを崩すとケガにもつながるため、ゆっくり丁寧にコントロールすることが重要となります。
等尺性筋収縮(アイソメトリック筋収縮)
等尺性筋収縮(アイソメトリック筋収縮)は、筋肉の長さを変えずに力を発揮する収縮です。
たとえば、プランクで姿勢をキープしているときや、壁を全力で押しても動かないときなど、
筋肉は動かずとも内部では強い緊張状態が続いています。
見た目には動きがないため、運動している実感は少ないかもしれません。
筋肉・関節・神経が連動して姿勢や安定性を保つために不可欠な収縮です。
トレーニング効果としては、
・体幹の安定性の向上
・姿勢保持力の強化
・筋肉と神経の連携(コーディネーション)
・パフォーマンス発揮の土台作り
といった効果が期待できます。
また、リハビリ期やケガ予防の場面でも活用される収縮様式で、
動きが制限される中でも筋力を維持・回復させるのに役立ちます。
カロリーの消費量
動きが大きく、筋肉を短縮・伸展させる短縮性筋収縮と伸張性筋収縮では多くのエネルギーを使います。
特に短縮性筋収縮は動作が連続的になるため、全身の代謝を高めやすい傾向にあります。
筋肉痛の起きやすさ
伸調性筋収縮では筋繊維が引き伸ばされながら力を出すため、微細な損傷が起きやすく「筋肉痛」が強くでます。
一方、短縮性筋収縮は筋肉が短くなる動きなので損傷が比較的少ないです。
| カロリーの消費 | 筋肉痛の起きやすさ | |
| 短縮性筋収縮 | 中〜高 | 中くらい |
| 伸張性筋収縮 | 低い | 起きやすい |
| 等尺性筋収縮 | 中 | 起きにくい |
3つの収縮を意識すると、トレーニングは変わる

これら3つの収縮は、単独で働くことはほとんどありません。
実際の運動では常に組み合わさって動いています。
たとえばスクワットでは、
①降りるときに【伸張性筋収縮(エキセントリック筋収縮)】でコントロールする
② 立ち上がるときに【短縮性筋収縮(コンセントリック筋収縮)】で力を発揮する
③下で止めるときに【等尺性筋収縮(アイソメトリック筋収縮)】で姿勢を支える
というように、3つの筋収縮が連続的に起こっています。
つまり、どの収縮を意識して鍛えるかによって、体が変わる方向も変わって行きます。
筋肉を大きくしたいのか、引き締めたいのか、安定性を高めたいのか
目的に応じて「どの筋収縮を狙うか」を理解することが、トレーニング成功のカギになります。
まとめ
トレーニングでは、これらの3つの収縮を意識的に使い分けることで、より効果的に筋力を高めたり怪我を予防したりすることができます。トレーニングでもゆっくり下ろす(伸張性筋収縮)ことを意識したりすると筋肉痛が起きやすくなったりします。また逆に上げる動作(短縮性筋収縮)を意識することでカロリーを多く消費を促したりできます。
ちょっとした意識で効果が上がっていきます。
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・aLLパーソナルジム 清澄白河 パーソナルトレーナー金子 竜太

資格
- NSCA―CPT
aLLパーソナルジム 清澄白河 パーソナルトレーナー 金子 竜太メッセージ
大手フィットネスクラブやパーソナルジムでトレーナーとして年間1000セッション以上のボディメイクを中心に指導中。自身でも-17㎏のダイエットを行いフィジーク大会にも出場。様々なメカニズムと経験を元に指導していきます。
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